(かわたに・だいじ)
<略歴>
昭和55年3月 長崎大学医学部卒業/昭和55年6月 長崎大学医学部付属病院精神神経科/昭和59年4月 福岡大学病院精神神経科/平成09年5月 川谷医院/平成27年1月 就労継続支援A型事業所ドンマイ開所.
<資格>
医学博士、精神保健指定医、日本精神神経学会認定医、日本精神分析学会認定精神療法医、認定スーパーバイザー、国際精神分析協会会員
<受賞歴>
1992年:日本精神分析学会奨励賞
<著書>
1.思春期と家庭内暴力/2.自傷とパーソナリティ障害
以下、分担執筆(2008年以降)
1.境界性パーソナリティ障害<日本版治療ガイドライン>(2008) / 2.現代フロイト読本2(2008) / 3.詳解 子どもと思春期の精神医学 (2008) / 4.思春期精神医学(2010) / 5.北山理論の発見:錯覚と脱錯覚を生きる(2015) / 6.現代精神分析基礎講座(2021)

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ウィニコットの精神分析

[講師] 川谷 大治 (川谷医院)

 
[概要] ウィニコットを分かりやすく紹介したいためにスピノザの『エチカ』を頼りに講義しました。ウィニコットの文章には詩的表現や日常語が用いられたり、また彼独自の用語の使い方を説明しないために分かりにくいからです。その穴埋めをしてくれるのが私にとって『エチカ』でした。
 ウィニコット理論を説明するのに、彼の代表的な論文『移行対象と移行現象』『対象の使用と同一化を通して関係すること』の2本を軸に、他に5本の論文を用意しました。小児科医で精神分析家であるウィニコットは「遊ぶこと」や「移行対象」に代表されるように人間の喜びや創造性に関する論文がある一方で、人間の持つ「攻撃性」という負の部分にも関心を持ち続けました。彼の臨床論は小児科医という視点から「依存」を中心に展開し、人間の持つ「破壊性」の理解へと続きます。そして彼は生と死、空想と現実、交流することと交流しないこと、などの二元論から脱却するために対立する二項間の「あいだ」に注目しました。その場がスピノザの「イマギナチオ」でありウィニコットの「中間領域」なのです。
 
[公開日] 2022/2/1
[時間] 66分
[vimeo VOD内の動画番号] 27

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