一般社団法人日本精神分析的自己心理学協会(兵庫県神戸市中央区御幸通6丁目1-31フキ三宮ビル701・代表 中西和紀)と、サイコセラピー・プロセス研究所(東京都新宿区信濃町3エスコートビル304・代表 松本智子)は、2017年4月1日より業務提携を行うこととなりました。今後、両者は融和を図り、相互補完・収益力強化によってさらなる成長を目指し、間主観性理論、現代自己心理学、関係論をはじめとする先進の精神分析理論・臨床の学習機会を全国規模で提供することで、社会貢献をしていきたいと考えています。

　これにともない、サイコセラピー・プロセス研究所では、一社）日本精神分析的自己心理学協会の援助のもと、2017年度から東京地区において以下の事業を強化していきます。皆様のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
　
1. 一般臨床家を広く対象とした公開セミナー
2. 精神分析臨床について深く学び議論するためのコースワーク(年6回)
3. 一般相談者への精神分析的心理療法の提供
4. 専門家へのスーパーヴィジョンの提供

　なお、これに伴い、サイコセラピー・プロセス研究所に、一社）日本精神分析的自己心理学協会東京事務所を設置することにいたしました。

　この春、サイコセラピー・プロセス研究所(Institute for Psychotherapy Process: IPP)と一般社団法人日本精神分析的自己心理学協会(The Japanese Forum for Psychoanalytic Self Psychology: JFPSP)は、相談室および各種セミナー事業に関する業務提携を行うこととなりました。

　サイコセラピー・プロセス研究所は、2008年より新宿区信濃町にて精神分析的心理療法を提供して参りました。小此木研究所で活動してきたメンバーをもとに、故・丸田俊彦先生を主宰として、間主観性理論を中心とした精神分析的心理療法の実践・情報発信を行ってきました。

　一方のJFPSP自己心理学協会は神戸市三宮を拠点に、現代自己心理学を理論的支柱として活動しています。2010年の会員自治による研究グループ設立に始まり、2013年に法人格を取得した後は、精神分析的心理療法家のためのコースワーク、公開セミナー、外来心理相談室事業を展開しています。国際精神分析的自己心理学会(IAPSP)傘下の団体として、国際基準に準拠した精神分析的心理療法家の育成に努めています。

　コフートにはじまる自己心理学を重視するJFPSPと、そのコフートの発想に少なからぬ影響を受けた間主観性理論の本邦の発信基地であるIPPとの連携は、この領域に関する歴史性の連結であるとともに、自己心理学／間主観性理論の更なる発展にとって、これ以上にない強力なタッグとなるものと自負しています。IPP+JFPSPという連携は、国内の精神分析ソサエティにとって、近年でも特に大きなトピックスのひとつといえるでしょう。

　この連携の功労者が、森さち子氏と富樫公一氏です。
　IPPがこれまで積み上げてきた知見と伝統、そしてJFPSPがひとつの形として軌道に乗せた訓練および相談室運営システムの融合が、IPP+JFPSP双方にとってとても大切であると両氏は考え、半年近くに及ぶ詳細な検討と議論の末、この重要な決断を下しました。
　おそらく今回の融合は、間主観性理論／現代自己心理学ばかりでなく、本邦における精神分析シーンにとって、そしてこれから精神分析的心理療法の門を叩こうという臨床家にとって、非常に有意義なものとなるでしょう。そしてこの提携の先に待っておられるクライエント／患者にとって、真に意義ある精神分析的心理療法を提供していくことにつながるシステムを作り出していきたいと思います。

　この連携によりさらに活性化が期待される間主観性理論／現代自己心理学に是非ご注目ください。