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 JFPSP研究グループメンバーが携わった新刊です。

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アレン M. シーゲル(著)・岡 秀樹(訳)


出版社:金剛出版(2016.11.16発売)



本書は、コフートの孫弟子である著者が、コフートの心理学を体系的にわかりやすく解説したもので、図解もふんだんに活用されている。本書のきわだった特徴は、コフートによるフロイト理論の講義が紹介されているところである。コフートが「ミスター精神分析」と呼ばれたことも「なるほど」と唸りたくなるほど、フロイト理論に精通した見事な講義であり、学術的にもフロイト理論からコフートがどのように自己心理学を発展させるにいたったのか、精神分析の基底に流れる思索の一つを読み取ることができる。
難解であるコフート理論を読み解くための、良質で明快な入門書である。

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関係精神分析の展開

岡野憲一郎(編著)・吾妻壮・富樫公一・横井公一(著)


出版社:岩崎学術出版(2016.11.23発売)



時代の趨勢は静かに関係精神分析の方向に向かっている。さまざまな学派やさまざまな立場を代表する臨床家たちから異口同音に聞こえてくるのが、治療とは結局は関係性であるということだ。どのような技法でもカバーしきれない、あるいはそれを包み込むように存在する関係性のファクターこそが精神分析の中核に存在するのである。本書で扱う自己開示,倫理性,現実は,その分析空間におけるリアリティを考える際の各論とも言うべきテーマである。それぞれの著者がそれらをどのように料理しているのか、どこが共通して、どこに個性が現れているかを一読して感じて欲しい。

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コフート理論から現代自己心理学まで

安村直己(著)


出版社:創元社(2016.9.15発売)



「共感と自己愛の精神分析」とも言えるコフートや現代自己心理学派の理論は、自己愛の傷つきに苦しむ現代のクライエントの心理的援助にどのような有効性を持つのか。コフートのオリジナルな概念のほか、心理療法の基本に関わる土居健郎、ロジャース、ユングらの視点、さらにはコフート以降の現代自己心理学派や間主観性理論など精神分析の最新理論の臨床的意義を、著者自身の豊富な事例と照らし合わせながら考察していく。

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リアリティ、トラウマ、他者をめぐって

富樫公一(著)


出版社:誠信書房(2016.5.10発売)

 現実は予測不能でその本質は見えず、他者は操作不能でとらえがたい。現実の中で人とかかわることは、不確かさと向き合って生きることである。臨床精神分析は、その中で生きる人の苦悩と喜びにどう向き合い、そこにどんな意味を与えることができるのだろうか。臨床家もまた、同じ苦悩と喜びに向き合いながら生きている。予測不能で本質が見えない臨床の仕事の中で、操作不能でとらえがたい患者を前にして、臨床家は何をするのだろうか。
 欧米での著作や論文を通して米国精神分析の「倫理的転回」をけん引する理論家の一人である著者が、米国の最新の知見を紹介しつつ、心の問題に向き合う臨床家に必要な基本的態度を論じる。現代は自己愛の時代と言われている。不登校や引きこもり、キレる若者への対応にも、自己愛の傷つきと自己愛憤怒の視点が必要であろう。また全世界を巻き込んでの問題となっているアラブとユダヤ人の葛藤、そしてユダヤ人を通してのアラブとアメリカの葛藤も、同様の視点を“グループの憤怒"までに広げたコフートの理論から見直せば、平和に向けての糸口を探す際に重要な示唆を与えてくれる。

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コフート理論の実践

アーネスト S. ウルフ(著) 安村直己・角田豊(訳)


出版社:金剛出版(2016.2発売)

難解とされるコフートの理論であるが,表題に「入門」とあるとおり,本書は自己心理学に関する翻訳書の中では他に類を見ないほどわかりやすく,自己心理学の基本概念から,実際の治療実践までが明快にまとめられた,優れた概説書であり臨床書である。
現代は自己愛の時代と言われている。不登校や引きこもり,キレる若者への対応にも,自己愛の傷つきと自己愛憤怒の視点が必要であろう。また全世界を巻き込んでの問題となっているアラブとユダヤ人の葛藤,そしてユダヤ人を通してのアラブとアメリカの葛藤も,同様の視点を“グループの憤怒"までに広げたコフートの理論から見直せば,平和に向けての糸口を探す際に,重要な示唆を与えてくれる。
こうした時代に,われわれはもっと自己愛の諸相,自己愛の問題を深く知り,真剣に考える必要がある。自己愛に焦点を当てた自己心理学の観点は,現代を読み解き,臨床に向かう際の非常に大切なセンスとなるであろう。

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多様性の時代の生徒指導・教育相談・特別支援

角田豊・片山紀子・小松貴弘(著)


出版社:創元社(2016.2発売)

社会の変化に伴い、子どもたちの間にも多様性(ダイバーシティ)が広がる中、教師には個々の子どもや問題に丁寧にかかわり合い、対応していく力が求められている。本書では、これからの教師に必要な力として「学校臨床力」を提案、従来の生徒指導や進路指導、教育相談、特別支援教育をベースにしつつも、それらを超えていくための新たな視点や実践に役立つ知識を包括的かつコンパクトに提供する。教職を目指す人、現職教員必携の一冊。

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精神療法とカウンセリングの現場から

及川 卓(著)


出版社:弘文堂(2016.1発売)

ここ数年で世界的に理解が進んできたとは言え、LGBT(同性愛者、性同一性障碍者)の人々は、性的マイノリティとして長い間厳しい偏見と差別にさらされてきた。著者は精神科医や心理臨床家の間でも対応が混乱していた1980年代からこの性的マイノリティの心の問題に取り組んできた先駆者である。また性的マイノリティの人々が陥る性的問題行動を精神医学的問題として捉え、道徳的・法的な処罰という視点だけではなく、治療中心の対応へと認識を変えていく必要性を主張してきた。本書は、著者が性的マイノリティの人々と30年以上にわたって臨床の場で向き合ってきた苦闘の軌跡である。

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The Psychology of Being Human

Koichi Togashi & Amanda Kottler


出版社:Rutledge(2015.9発売)

 コフートの早逝により十分に概念化されなかった双子自己対象体験を徹底的に追求し、関係のプロセス、実存的苦悩、トラウマ、生きることの意味などの視点から、精神分析臨床の中核的意義を明らかにした書。人間らしいという体験は何か、トラウマとは何か、実存的に問いに対し、臨床家の視点から迫る。日本人の知見が海外で評価された画期的な一冊。

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